Monthly Archives: 6月 2014

領事館での戸籍収集

韓国籍の方の戸籍謄本は東京、大阪、福岡の韓国領事館で即日発行してもらえます。郵送での請求も可能です。私は戸籍謄本を取得する際には大阪の韓国領事館へ行き取得します。

 

相続登記をする際には被相続人の出生から死亡までの全期間の戸籍謄本が必要ですが、戸籍請求の際にそのように請求書に記載しても一回の請求で全ての戸籍が出てくることは稀です。日本の役所ならその役所にある戸籍は全て一回で出してくれるのですが、領事館はなかなかそうは行きません。

 

したがって、一回目の請求で出してもらった戸籍をその場でチェックし、不足があれば不足分を出してもらうように窓口の人にお願いすることになります。

 

しかし、戸籍のチェックにはたいてい時間がかかるため、チェックをしている間に次の人の番になり窓口の人となかなか話せないということがよくあります。そういった時は隙を見て窓口の人に話をするか、再度番号札を取って並ぶことになります。

 

領事館に行かれたことがある方はお分かりになると思いますが、領事館は常に混んでいます。窓口の数も少なく1時間待たされることも珍しくありません。

 

戸籍が一回の請求で全て出てくればいいのですが、二回、三回となると半日領事館にいるということもあります。

 

一回目の戸籍が出されて10秒くらいで不足がないかどうか分かる超高速の戸籍解読能力が身に付けばよいのにと思う今日この頃です。

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未成年者と遺産分割協議

未成年者が相続人となっている場合、遺産分割協議は親権者が未成年者を代理してすることになります。

 

未成年者は財産に関する法律行為を行うことができないのです。

 

ただし、未成年者の親権者も未成年者と同時に相続人になる場合、例えば父親が若くして亡くなり相続人が配偶者と未成年の子供の場合、母親は自分も相続人となるので未成年の子供を代理して遺産分割協議をすることができません。

 

なぜならこのような場合に母親が子供の代理人になれるとすると、自分の有利なように遺産を分けてしまうことができてしますからです。これを利益相反と言います。

 

このような事態を防止するため、未成年者の親権者が未成年者と同時に相続人になる場合には、家庭裁判所に特別代理人の選任をしてもらう必要があり、特別代理人が未成年者の代理として母親と遺産分割協議をしなければなりません。

 

なお、相続人の国籍が外国籍の場合、成人に達したかどうかは相続人の国籍の国の法律によることになります。相続人が韓国籍の場合、韓国の成人年齢は19歳ですので、19歳に達していれば特別代理人を選任せずに相続人自身が遺産分割協議をすることができます。

 

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不動産の売主が認知症

認知症の方の親族から、その認知症(以降、Aさん)の方の介護費用に充てるためにAさん所有の不動産を売却したいという話がよくあります。Aさんの認知症の程度はかなり進んでいて、自分の意思を伝えるのは不可能な状況とのことです。

 

さて、そのような場合Aさんの親族がAさんの代理人となって不動産売却の手続きをすることができるのでしょうか?

 

正解は、親族であってもAさんの代理人として不動産を売却することはできません。

 

このような場合、家庭裁判所に成年後見人選任の申し立てをし、成年後見人を選任してもらうことになります。成年後見人が選任されれば、成年後見人がAさんの代理人となり、不動産売却の手続きをすることになります。不動産がもし居住用不動産の場合には、家庭裁判所に居住用不動産売却の許可を得ることも必要となります。

 

上記のような不動産売却の他にも、遺産分割協議をする場合に相続人の中に認知症によって判断能力がない人がいれば成年後見人をつけないと手続きをすることができません。

 

また、成年後見人が選任されると、本人がした法律行為は成年後見人が後から取り消すことができるため、高額な不要な商品を何度も買ってしまったり、訪問販売の被害で困っているという方のために、成年後見制度を利用することで、それらの被害から守ることができます。

 

成年後見人には親族がなる場合と司法書士や弁護士、社会保険労務士、社会福祉法人などの専門家がなる場合とがあります。資産が多かったり、親族がなると困難な問題が生じると予想される場合には、専門家が成年後見人として選ばれることになります。

 

なお、韓国籍の方も日本の家庭裁判所で成年後見人の選任をしてもらうことができます。

当事務所では韓国籍の方の成年後見人申し立ての相談、依頼もお受けしておりますのでお気軽にご相談下さい。

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相続登記に必要な被相続人の戸籍謄本が全て揃わない場合

前々回から引き続き、相続登記に必要な戸籍謄本についての話です。

 

前回および前々回に、相続登記をするためには被相続人の出生時から死亡時までの全ての期間の戸籍謄本が必要になると説明しましたが、古い戸籍謄本が廃棄または消失していて揃わない場合があります。

 

市町村役所での戸籍謄本の保管期間は現在は150年ですが、平成22年6月1日以前は保管期間は80年でした。したがって80年以上前に閉鎖された戸籍謄本は市町村によっては廃棄されていることがあります。(*一律廃棄されているわけではなく、廃棄状況は市町村によってバラバラですのでもっと古い戸籍謄本でも残っていることも多くあります。)

 

また、保管期間切れによる廃棄の他に戦災によって消失している場合もあります。

 

このような戸籍謄本が全て揃わないで相続登記をしようとする場合には、「他に相続人はいない旨」の相続人全員の上申書(相続人全員の印鑑証明書付き)と市町村役所の廃棄もしくは戦災により焼失した旨の証明書を添付することになります。

 

なお、被相続人の戸籍謄本は必ずしも出生からの分が必要なのではなく、おおむね10歳程度の時のものからがあれば上記の上申書がなくても相続登記ができます。戸籍謄本を全て添付する理由は他に相続人がいないかの確認なので、10歳未満だと子供はできないだろうというのがその理由です。

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被相続人の出生から死亡までの全ての期間の戸籍の集め方

前回の戸籍の種類の説明に続き今回は被相続人の出生から死亡までの全ての期間の戸籍の集め方について書きます。

 

例として母親が亡くなったため母親の戸籍を収集する場合について見ていきましょう。

 

1.まず初めに母親の本籍地の市町村役場で、「相続手続きに必要なので、出生から死亡までの全ての期間の戸籍がほしい」と伝えて戸籍謄本の請求をします。ここで全ての戸籍謄本が出てくればいいですが、ひとつの役場で戸籍謄本全てが揃うことは少ないです。

 

2.1で全ての戸籍謄本が揃わなかった場合、取れた戸籍謄本の中で一番古い戸籍謄本を確認します。そこに従前の本籍地の記載があります。母親が婚姻によって入籍してきた場合なら従前の本籍地の記載は母親の記載のある欄にあり、それ以外の場合(転籍、分家、家督相続等)は筆頭者または戸主の欄に従前の本籍地の記載があります。

 

3.2で確認した従前の本籍地へ戸籍を請求します。この時1で取った戸籍の一番古いもののコピーを添付して、「母親が添付の戸籍に移るまでの出生からの全ての期間の戸籍謄本」と伝えれば役所の担当者も分かりやすいと思います。

 

4.3で請求した戸籍謄本を確認して出生から全て揃っていればこれでOKですし、本籍地が他の場所にもあったなら同じ要領でその本籍地の市町村役場へ請求すればよいです。戸籍謄本が全て揃えば念のため自分達が知らない相続人がいないか戸籍謄本を全て確認します。今回は母親の相続なので、自分の知らない兄弟姉妹がいないかの確認です。万が一戸籍上に知らない兄弟姉妹がいた場合にはその人にも相続手続きに協力してもらう必要があります。

 

また、相続人となるべき人が既に亡くなっていた場合、例えば母親が亡くなり本来は息子2人が相続人となるはずだが、長男が既に亡くなっている場合、長男の出生から死亡までの全ての期間の戸籍謄本も収集しなければなりません。長男の戸籍謄本も全て必要な理由は長男の相続人を確認するためです。これは長男に相続人がいる場合でもいない場合でも同じです。

 

なお、戸籍謄本の請求は直接役所に行ってすることもできますし、郵送で請求することもできます。近くの場合は戸籍担当者にわからない点を質問できるので直接役所に行った方がよいと思いますが、遠方の場合は郵送請求になると思います。郵送で請求する場合は手数料を定額小為替というもので支払わなければなりません。定額小為替はゆうちょ銀行で簡単に購入できるのですが、券面1枚につき100円の手数料がかかってしまいます。その他郵送請求に方法は各市町村役場に確認して下さい。

 

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相続登記に必要な戸籍謄本

相続登記を司法書士に依頼されることなく、ご自身でされる場合に意外と大変なのが被相続人の戸籍謄本集めです。

 

相続登記をするためには被相続人の出生から死亡の時までの全ての期間の戸籍謄本が必要です。

全ての期間の戸籍謄本とは何?戸籍謄本はひとつではないのか?

と、思われる方も多くおられると思います。

 

戸籍は改製により何度か作りかえられていますし、結婚や養子縁組といった身分変動によっても戸籍は新しくなる(戸籍の編成や移動がされる)ため、被相続人の全ての期間の戸籍謄本となると一般的には4通以上になることが多いです。

 

では、ここで戸籍の改製とは何か?について説明していきます。

 

戸籍は大まかに3種類に分けることができます。厳密に言うと、戸籍の種類(形式)はもっとあるのですが、分かりやすくするために3種類とします。

 

まず1つ目は、コンピュータ入力された戸籍です。平成6年に戸籍の電算化(コンピュータ化)が始まり現在では多くの自治体で戸籍は手書きのものからコンピュータ入力されたものに書き換えがされています。この手書き戸籍からコンピュータ化戸籍への書き換えが直近の改製です。コンピュータ化された戸籍を見ると、「平成6年法務省令第51号附則第2条第1項による改製」との記載があります。ただ、平成6年に全国一斉にコンピュータ入力に変わったわけではなく、各自治体によってコンピュータ入力された時期は異なります。未だコンピュータ入力されておらず手書き戸籍のままの自治体もあります。

 

2つ目は、平成6年法務省令によりコンピュータ入力される前の手書きの戸籍です。この戸籍は夫婦を単位として夫婦とその子の記載がされています。子は結婚すれば配偶者とともに新しい戸籍を作成することになるので親の戸籍からは除籍されます。この戸籍は昭和22年の民法改正で家制度が廃止されたことに伴い昭和23年に新しい戸籍法が施行され、それによって改製されたもので実際の戸籍の改製は昭和32年以降にされています。大きな変更点は従来の家単位の戸籍から夫婦単位の戸籍となったことです。

 

3つ目は、昭和32年以降の改製前の家単位の戸籍です。この戸籍は戸主を中心とした家単位での記載であったため、ひとつの戸籍に記載されている人数が多いのが特徴です。家単位の戸籍は明治や大正で形式がいくつかありますがここではややこしくなるので説明を省きます。

 

以上が戸籍の種類の説明です。

簡単に説明すると、戸籍は①コンピュータ化されたもの②コンピュータ化前の夫婦単位の手書きのもの③手書きの家単位のもの、の3種類があります。

また、改製後の戸籍には改製前に除籍された人は記載されません。

したがって相続関係を把握し、相続人を確定させるために被相続人の出生から死亡までの全ての期間の戸籍謄本が必要となるのです。

 

次回は全ての期間の戸籍の集め方について説明します。

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